文人に愛され、そのゆかりを大切にする湯田温泉の旅館

白狐伝説の残る山口県の湯田温泉には、薬師如来を拝んで湯あみをすると難病が治ると伝えられており、町の人々はこの霊妙な温泉と神が託された薬師如来を大切に思い繁栄に導いてきました。
観光客を出迎える高さ8メートルの白狐のゆう太君の像が湯田温泉駅前に建ち、訪れた人の気持ちを和ませます。
旅館やホテルが建ち並ぶ温泉街には手軽な足湯も5箇所設けられ、観光案内所前の飲泉所では竹筒を伝って流れ出た湯を自由に飲むことができます。

この地の出身者の中原中也は文学史上大きな足跡を残した近代詩人として有名で、その句碑や記念館が建っています。

酒と旅、温泉を愛した俳人の種田山頭火もゆかりある人物の一人で、小郡から12キロの道のりを歩いて通うほどで、後に湯田町に移り住み多くの句を詠みました。

ユーモアにあふれた山頭火の句を刻んだ碑が井上公園の中にあります。

この2人の文人ゆかりの旅館が明治39年創業の西村屋で、中也は昭和8年に結婚式と披露宴をこの西村屋の葵の間で挙げ、現在は毎年の中也賞選考会の場として使用されています。

この結婚式で饗されたメニューを現代風にアレンジした中也ゆかり膳のプランが14,700円からあります。

山頭火は、悲惨な境涯を負いながら托鉢行脚の旅に生き、流浪の日々を一行の句に託し、独自の口語自由律の句風を残した人物で、その作品には心動かされます。

昭和12年から14年頃にかけて、しばしば西村屋に出入りをしていた縁があり、山頭火の庵の名前である風来居に因み露天風呂を風来の湯と名付けています。

文人に愛され、そのゆかりを大切にする旅館が湯田温泉の魅力の一つです。

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